【鉄腕アトムの日】この日、日本初の国産テレビアニメは放送された!

1月1日は「国民の祝日」の「元日」である他、「鉄腕アトムの日」でもあります。昭和38年(1963年)1月1日、日本初の国産テレビアニメである「鉄腕アトム」のテレビ放送が開始されたのです。

フジテレビ系列での放送で、全193話を昭和41年(1966年)12月31日まで続きました。第1話のタイトルは「アトム誕生」で、主人公のロボット・アトムの誕生が描かれています。

アトムを生み出したのは天馬午太郎(てんまうまたろう)博士で、幼くして事故で亡くなった息子・飛雄(とびお)に似せてロボット・トビオとして制作しました。しかし、トビオが人間のように成長しないことに気づいてしまった天馬博士は、彼をサーカスに売り払い、そこでトビオはアトムと名付けられます。

「鉄腕アトム」の世界には「ロボット法」という法律があり、ロボットに人間に準じた権利と地位を保証することと、ロボットが守るべき義務を定めています。この法律では、感情を持つロボットに対して人間と同等な暮らしを保証しているのです。

天馬博士の練馬大学時代の学友で科学省長官のお茶の水博士(御茶ノ水博志)は、アトムの可能性に着目していました。「ロボット法」が制定されたのきっかけに、お茶の水博士はアトムを引き取ることにしたのでした。

アトムを引き取ってロボットの家族まで与えます。パパはエタノール、ママはリン、妹はウラン、兄はコバルト、ウランの弟としてチータンという家族です。

アトムには7つの威力があるという設定があり、原作漫画・テレビアニメ(3作)では微妙に違っていますが、「10万馬力」のパワーというのがここで出てくるのです。但し、映画ATOM版では単に「ずばぬけたパワー」となっています。

他の6つの威力はテレビアニメ第1作では、”どんな計算も1秒でできる電子頭脳”・”60か国語を話せる人工声帯”・”普通の千倍も聞こえる聴力”・”サーチライトの目”・”足のジェットエンジン”・”お尻からマシンガン”というものです。

テレビアニメ第1作ではアトムは2003年4月7日に生まれたとされていて、現実世界では4月4日にSARS(重症急性呼吸器症候群)が新感染症に指定されたり、4月14日に国際ヒトゲノム(ヒトの遺伝情報の1セット)計画によって全解読作業を完了した頃です。

実は原作漫画の初期はアトムの誕生日を2013年としていたのですが、現実世界の科学の進歩が早まったせいか、2003年へと10年も前倒しされたのです。その後、テレビアニメ第2作(日本テレビ・1980年10月1日~1981年12月23日)になると、今度は2030年へと先延ばしとなりました。

ちなみにテレビアニメ第3作(フジテレビ系列・2003年4月6日~2004年3月28日)は、第1作の時の誕生日を記念して放送開始日が設定されています。

また、現実世界の1月1日の「鉄腕アトムの日」には、中華民国(台湾)開国(1912年)、キューバ解放(1959年)、スーダン独立(1956年)、ハイチ独立(1804年)、ブルネイ独立(1956年)などの世界的に大きな動きがありました。

ちなみに1月1日は「元日」・「鉄腕アトムの日」の他に、「地球の家族の日」・「省エネの日」・「安全衛生総点検日」・「家庭塗料の日」・「世界平和の日」・「パブリックドメインの日」などに設定されています。