【LPレコードの日】この日、日本初のLPレコードが発売された!

3月20日は「国民の祝日」の「春分の日(2017年)」である他、「LPレコードの日」でもあります。昭和26年(1951年)3月20日、日本初のLPレコードが日本コロムビアから発売されました。

そもそも「レコード」というものに今ではあまり馴染みがないかもしれませんが、かつては音楽や音声などの音響記録を刻み込んで記録した樹脂などの円盤で、CD(コンパクトディスク)に先立つメディアの一種です。「音盤」或いは、ディジタル方式のCDと区別して「アナログレコード」・「アナログディスク(AD)」とも呼びます。

1857年、フランスのレオン・スコットが「フォノトグラフ」という世界初の音声記録システムを発明しました。しかし、このシステムでは記録した音を再生する機能が無く、単に記録した音の振幅具合を波形の強弱で表わすというものだったのです。

1876年、グレアム・ベルが電話機を発明したことから音響記録の再生に目途がつき、多くの研究者が再生可能なレコードの発明を目指します。

1877年12月6日、かの発明王エジソンがついに再生可能なレコード「フォノグラフ」を生み出します。この時の「レコード」は直径8センチの錫箔を貼った真鍮の円筒で、盲人の補助機器として考案されたのでした。

同年、ドイツ系アメリカ人発明家エミール・ベルリナーは、現在の円盤型メディア(CD・DVD・BD)に繋がる円盤式の再生可能なレコード「グラモフォン」を発明します。そして1885年、完全に実用化された「グラフォフォン」となって、「レコード」を始めとする円盤型メディアの歴史が花開いたのです。

明治12年(1879年)3月28日、イギリス人ユーイングが自作の「フォノグラフ」を、東京商法会議所で公開します。そして、明治22年(1889年)には、鹿鳴館において「グラフォフォン」が公開されます。

明治29年(1896年)、レコードを再生する装置「蓄音機」が商品としてアメリカから輸入されます。そして、明治32年(1899年)には、日本最初の蓄音機専門店「三光堂」が、浅草区内に開業しました。

明治36年(1903年)、日本初のレコード(この時の呼び名は「平円盤」)がコロンビア社から輸入販売されます。そして、明治41年(1908年)には、「平円盤」を「レコード」に改称して、初めて「レコード」という呼称が使われたのです。

1948年(昭和23年)6月21日、アメリカのコロムビア社が初めてレコードを市販します。この時のレコードは、直径30センチで30分録音でき、それまでのレコードに比べて格段に長い再生時間であったため、「LP(Long Play)レコード」と呼ばれることになりました。

昭和26年(1951年)3月20日、日本コロムビアが日本で初めて「LPレコード」を発売しました。このレコードは輸入物で、その呼び名は「長時間レコード」というものだったのです。

3月20日の出来事としては、源義経が活躍した一ノ谷の戦い(1184年→元暦元年2月7日)、オランダの東インド会社設立(1602年)、赤穂浪士切腹(1703年→元禄16年2月4日)、ナポレオンの百日天下の始まり(1815年)、上野動物園の開園(1882年)などがあります。

ちなみに3月20日は「春分の日」・「LPレコードの日」の他に、「電卓の日」・「国際幸福デー」・「遊園地の日(西日本)(第3日曜)」・「頭髪の日」・「鉄道電車バスの日」・「マイカーチェックデー」・「ワインの日」・「馬に親しむ日」・「あゆの日」・「家庭の日」などに設定されています。